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■お客さまをショッピングで不愉快にさせない接客■
「JMR生活総合研究所」の調査によると、ショッピングで不愉快な体験をした人は、調査対象者の55%にものぼっていたそうです。
そして、その不愉快な思いをした場所としては、
コンビニエンスストア
25%
電気製品量販店
15%
スーパーマーケット
13%
デパートの服飾雑貨売り場
8%
その他のファッション専門店
6%
ドラッグストア
5%
以上のような順番となっています。
残念なことですが、ファッション関連の業種である、「デパートの服飾雑貨売り場が8%」、「その他のファッション専門店が6%」と、計14%も占めています。
私も含めてファッション業界に携わる人間は、真摯に反省しなければなりませんね。
また、消費者が不愉快な思いをした理由としては、
やる気がなさそうだった
47%
見下すような態度だった
28%
挨拶をしなかった
22%
言葉使いが間違っていた
20%
以上の項目が上位を占めているそうです。
「あれっ!? なにか気がつきませんか?」
この消費者の不愉快に感じた理由には、ある共通点がありますよね!
そうです!
これらはみな、高度な接客技術の良し悪しの問題ではありません。
どれもこれも、
「基本的な接客態度」
の問題なのです。
どうやら、消費者に不愉快な思いをさせている原因のほとんどが、基本的な応対ができていないことにあるようです。
つまり、販売員が「接客の基本テクニック」を実践できていないことに、原因があるのではないか?ということです。
逆にいえば、「接客の基本テクニック」さえ、きちんと知っておけば、ショッピングの場面で、お客さまが感じている不満の多くを解消できるのではないか?ということなんです。
「接客の基本テクニック」は、難しいものではありません。
知れば誰もが、明日から実行できるほどカンタンなものです。
「接客の基本テクニック」を知っていただき、お客さまに気持ち良く、ショッピング楽しんでいただける雰囲気づくりを心がけましょう。
■接客の基本テクニック■
接客の基本テクニックは、
3つの「態度」と7つの「接客用語」
により構成されます。
○3つの「態度」
@表情
A声のトーン(調子)
Bお辞儀
○7つの「接客用語」
@いらっしゃいませ
Aかしこまりました
B申し訳ございません
C恐れいりますが
D少々お待ちくださいませ
E大変お待たせいたしました
Fありがとうございます
接客の基本テクニックは、突き詰めるとたったこれだけです。
にも関わらず、接客の場面でお客さまに不愉快な思いをさせてしまっているのは、3つの「態度」と7つの「接客用語」の組合わせを、間違ってしまっているからに他なりません。
たとえば、コンビニエンスストアでの無愛想に感じる接客、この原因は7つの接客用語を、すべて同じ「表情」、「声のトーン(調子)」、「お辞儀」で使ってしまっていることにあります。
私の経験として、無愛想に感じたコンビニのお兄ちゃんであっても、個人的に話してみると、シャイな好青年だったりします。ただ、彼らは接客の基本テクニックを知らないだけなのです。
ですから、少し教えただけで、見違えるほど接客上手になってしまいます。
それほど、接客の基本テクニックはカンタンなものなのです。
■3つの「態度」■
それでは、まず
3つの「態度」
から、ご説明したいと思います。
3つの「態度」は、
「表情」、「声のトーン(調子)」、「お辞儀」
によって構成されています。
@表情
人の感情を表す言葉として、昔から「喜怒哀楽」という4つの感情がいわれています。
そして、この「喜・怒・哀・楽」には、それぞれ固有の
「表情」
があります。
そして、このうち、
接客の場面にでは「怒」の表情は使いません。
(余談ですが、お客さまが「感じ悪い!」と思う原因の多くは、販売員がこの「怒」の表情をしてしまっている場合が多いのです。ですから、この「怒」の表情を見せないようにするだけでも、お客さまからの印象は大きく変わりますよ。)
このうち、接客の場面においては、「怒」の表情は使いませんから、残り3つの表情を使い分けるだけです。
@「喜」の表情
−嬉しいことがあったときの「ヤッター!」という表情。
A「哀」の表情
−哀しいことがあったときの「残念…」という表情。
B「楽」の表情
−楽しい気分のときの「微笑み」の表情。
この3つの表情が使い分けられるようになればOKです。
できない方は鏡の前でちょっと練習してみてください、すぐにできるようになりますよ。
A声のトーン(調子)
私たちは日常生活において、場面に応じてさまざな「声」を使い分けています。
恋人に甘えるときの「猫なで声」、アイドルと出会ったときに出す「黄色い声」、場面に応じて、さまざまな声を使い分けていますよね。
でも、接客の際に使う声は、たった3種類だけなんです。
@高く、強い声のトーン
電話にでるときなどに使っている、いつもより高く、強い声です。
Aいつもの声のトーン
友人と普通に会話するときなどに使っている、いつもの声です。
B低く、弱い声のトーン
悩みごとの相談をしているときなどに使っている、いつもより低く、少し弱い声です。
接客のときには、この
3つの声のトーン(調子)
を、使い分けられるようになればOKです。
Bお辞儀
最近は普段の生活で、この「お辞儀」をする場面が少なくなりました。
ですから、お辞儀が不得意な方が多いかもしれませんが、大丈夫です。
たった4種類の、「お辞儀」を覚えるだけですから。
この4つのお辞儀の違いは「角度」にあります。
状況に応じて角度を変えた、お辞儀ができるようになればいいのです。
@約3度のお辞儀(会釈)
A約15度のお辞儀
B約30度のお辞儀
C約45度のお辞儀
たいていの人は、全身が映る鏡の前で、ちょっと練習すれば、すぐにできるようになるでしょう。
以上、
3つの「表情」と、3つの「声のトーン(調子)」、そして4つの「お辞儀」
を覚えたら、あとは
7つの「接客用語」
と組合わせて使えるようになれば、接客の基本テクニックはマスターできたことになります。
■7つの「接客用語」■
商売は、お客さまに買っていただいてこそ、成り立つものです。
そのためには、お客さまに気持ち良く、買い物をしていただかなければなりません。
そこで販売の現場では、お客さんに買い物をしていただく場面に応じて、独特の言い回しを使っています。
その代表的な言い回しが、
「7つの接客用語」
と呼ばれるものです。
そして、この接客用語を使う場合に、先ほどお伝えした「3つの態度」を適切に組み合わせていけば、接客の基本テクニックとしてはOKです。
@いらっしゃいませ
使用する場面
お客さまが入店されたとき
表情
「喜」の表情
声のトーン(調子)
高く、強い声のトーン
お辞儀
約3度のお辞儀(会釈)
Aかしこまりました
使用する場面
お客さまから何か頼まれたとき
表情
「楽」の表情
声のトーン(調子)
いつもの声のトーン
お辞儀
約15度のお辞儀
B申し訳ございません
使用する場面
お客さまに迷惑をかけてしまったとき
表情
「哀」の表情
声のトーン(調子)
低く、弱い声のトーン
お辞儀
約45度のお辞儀
C恐れ入りますが
使用する場面
お客さまにお願いをするとき
表情
「哀」の表情
声のトーン(調子)
低く、弱い声のトーン
お辞儀
約15度のお辞儀
D少々お待ちくださいませ
使用する場面
お客さまにお待ちいただくとき
表情
「楽」の表情
声のトーン(調子)
いつもの声のトーン
お辞儀
約15度のお辞儀
E大変お待たせいたしました
使用する場面
お客さまをお待たせしてしまったとき
表情
「哀」の表情
声のトーン(調子)
低く、弱い声のトーン
お辞儀
約30度のお辞儀
Fありがとうございます
使用する場面
お客さまに買っていただいたとき
表情
「喜」の表情
声のトーン(調子)
高く、強い声のトーン
お辞儀
約45度のお辞儀
以上のように、場面に応じた7つの接客用語を、3つの態度と適切に組合せて使えるようになれば、「接客の基本テクニック」としてはカンペキです。
どうでしょう、カンタンだとは思われませんか?
セレクトショップの販売員研修でも、ほとんどの人が2時間もあればマスターできてしまいます。
あとは、実際の販売現場で実践を積み重ねて、より洗練された接客テクニックを磨いていけばよいのです。
もし、接客にどうも自信がないという方がいらっしゃいましたら、ここまでご説明した、
3つの「態度」と7つの「接客用語」の組合せを
、ぜひ明日からでも実践してみてください。
きっと接客に自信が持てるようになると思いますよ。
■役所にも「接客の基本テクニック」が必要かも■
冒頭でご紹介した、JMR生活総合研究所の調査では、ショッピングの場面だけでなく、生活全般での「不愉快な応対」に対する調査結果も、レポートされていました。
それによると、1年以内に不愉快な応対を受けた場面として、
コンビニエンスストア
18%
役所の窓口
18%
ファミリーレストラン
16%
銀行の窓口
16%
スーパーマーケット
13%
という順番になったそうです。
コンビニエンスストアと並んで、役所の窓口がトップになっていますね。
たしかに、役所での対応には、閉口させられることが少なくありません。
おそらく、この原因も、役所の職員さんが「接客の基本テクニック」を知らないことにあるように思います。
販売の仕事では、何らかの形で「販売員研修」が行なわれています。
しかし、役所でそのような研修が行なわれているという話を聞いたことがありません。
役所といえども、行政サービスを提供する「サービス業」であることに変わりはないのですから、接客の基本テクニックを知っておかれたら、「不愉快な応対NO.1」の不名誉な称号を返上できるように思うのですが…。
「接客の基本テクニック」を役所の人にも、もし知ってもらえたなら、役所の人たちも私たちもお互いに、もっと楽しい気持ちでコミュニケートできるんじゃないかなぁ?なんて思ったりします。
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